【第02回】Harley-Davidson XL883N IRON と暮らす話(初乗り編)
ついに!やっとこの日が来ました。
事前に用品も揃え、納車の日を迎えました。
実際に納車したのが2022年のお盆前、購入した店舗さんにはどうにかお盆までには!と頼み込んで急いでもらいました。
何故って?
お盆に親戚一同(妻の従兄弟3人+私=4人)揃って
小豆島でプチツーリングするからさ!
従兄弟3人の中でも、お兄さん2人から誘われ、真夏の小豆島を走ることになりました。
それよりまずは、店舗から家に乗って帰らなければいけません。今まで20台(多分25台)以上のバイクを乗り継いできた私にとっても、ハーレーは初体験。
納車当日
妻が車でバイク店まで送ってくれました。
『送ったんやから、びっくりドンキーでハンバーグ奢ってな!店で待ってるで笑』
初めてのライディングは、バイク店から最寄りのびっくりドンキーまでの、わずか数キロ。時間は夕方ごろ。初めてのハーレーにドキドキでした。
エンジンをかけると、ガチャガチャと乱暴な機械音と、国産車ではありえない振動(鼓動)が、テンションを高めます。
いざ出発!
お…重い。けどガンガン進む。トルクに全振りしたようなエンジン特性に驚きながらも、ゆっくりと車道へ出ます。
走り出すと意外なほど静かです。ノーマルマフラーではありますが、しっかりとエンジンからの鼓動を感じます。以前乗ってたドラッグスタークラシックとは別物の乗り味。これがハーレーか。
バイクに夢中になっていると、うっかり道を間違えました笑
とりあえずガソリンスタンドで小休憩。空っぽのタンクを満タンにします。
そんなこんなで、数キロ先のびっくりドンキーに到着したのは30分以上経過した後。私は大満足、妻はプンプン、息子は既にアイスを食べていました笑
ハンバーグを食べていても、メシの味より何より、バイクの乗り味で頭のことがいっぱい。これがハーレーか、これがハーレーか、これがハーレーか…(和風おろしハンバーグ美味かった笑)
その後、無事に家まで到着。
数日後、妻の実家である小豆島へお盆の帰省と合わせて向かうのです。妻と息子は車で、私が後ろからバイクで追いかけていく感じです。とりあえずランチしてから船に乗ろうか。と、2台で出発してから数分後…
土砂降りの雨。
最初はポツポツくらいで『これなら行けるか』と余裕で走っていたら、全身がズブ濡れになるくらいの豪雨。慣れないハーレーで初の雨(しかも小雨じゃない)は怖すぎ!!!
ランチするお店に急いで行き、車と合流してラゲッジからタオルと着替えを受け取って雨宿り。これがハーレーの洗礼か(違うw)
そんなこんなで天気が良くなってきたのでフェリーに乗り、いざ小豆島へ!
フェリーに乗るときは、船の揺れでバイクが倒れないようにロープで縛ってくれるのですが、バイクを痛めないようにギリギリのところで上手に縛っていただいたみたいです。船員さんのお気遣いに感謝しかありません。
到着した当日は妻の実家でゆっくりと過ごし、翌朝から走りにいくことに。
翌朝、妻の実家の前に従兄弟のお兄さんが、XL1200Xフォーティエイトで登場。私が購入したXL883Nと人気を二分する兄弟車種であり、日本で最も人気のあるハーレーといえばフォーティエイト。中古で200万以上するバイクは伊達じゃない。カッコ良すぎて漏らしそうになりました。
とはいえ、私は以前から憧れてたXL883Nを入手した喜びで、自分のバイクが一番カッコよく見える症候群にかかっているので、そんなこと気にせずに仲良く出発しました。
実際に他の車両と一緒に走ってみると、明らかに特性が違う!
XL1200Xフォーティエイトは、排気量が約300ccくらいアイアンより大きいこともあり、やはりパワーがありました。シャープにスムーズにどんどん加速していきます。同じようにスロットルを捻っても普通に置いていかれます。ただ、姿勢は辛そうな感じ。フォワードコントロールと言って、足を前に投げ出して乗るタイプなので、私のような小柄な体型ではちょっとキツイかも。
私が購入したXL883Nアイアンは、ゆるキャラとまではいかないけど、大型バイクにしては優しい乗り味で快適そのもの。ハンドルの位置や姿勢も楽で、ガニ股でゆったり腰掛けて乗るタイプ。かといって遅すぎることもなくちょうどいい。ちなみに回せばXL1200Xにはすぐ追いつけるので、ある意味『ブン回す楽しみ』を堪能するならこっちの方がいいかも。
しばらく走ってコンビニで休憩。小豆島は人口も少なく知り合いも多いのか、従兄弟のお兄さんの知人や友人たちにめちゃめちゃ話しかけられました。
『おぉ!ハーレー買ったんか!ええやん!!』
バイクをあまり知らない人にも、ぱっと見でハーレーとわかる。この知名度とオーラ、ものすごいです。ちなみに私も先日会社に乗って行った瞬間、社員で人だかりができました笑
そんなこんなで、土庄のコンビニから、小豆島の北側にある大部という場所を目指して走る2人。
ところどころで停車して、小豆島の景色と共に記念撮影。目指すは別のお兄さんのガレージがある、秘密の場所です。
到着して、私はフリーズしてしまいました。
『なんこれ!男のロマンが詰まった宝石箱やん!!』
もともと、小豆島名物の素麺の工場(乾燥場所)だったところをリノベーションしたといわれる、このガレージ。
国産バイク置き場・ハーレー置き場・くつろぐスペースと3つの部屋に分かれており…
とにかく凄い!!!なかなか個人宅でこんな場所は見たことがない!!
そこでアイスをいただき、もう1人の従兄弟のお兄さんと一緒に出発することに。
目指すは小豆島1周ツーリング!(残り半周)
従兄弟のお兄さんは2人とも1,200ccで、XL1200Xフォーティエイトと、XL1200CXロードスターなので、とにかく速い!私の883が同じようにスロットル捻ってたら追いつけないので、齧り付くように山道を追いかけていく、慌ただしいツーリングとなりました。
そこで怖かったのが、山道(峠)はカーブの連続で、コーナリングが得意なマシンとはいえないハーレーで連続カーブを曲がること。正直なところ、買ってまだ3回目くらいのライドで峠はやばい。何度も落ち葉で滑りそうになったり、ステップを擦りそうになったり、崖に突っ込みそうになったり、気が気ではなく…手に汗握りました。
怖すぎる。こんな思いは2度としたくない。
そう思いましたが、お兄さん2人は(特に大先輩の2人目のお兄さんは)スイスイと山道を曲がっていく。私の苦手意識は言い訳に過ぎないんだなと思いました。
今まで性能が良い中型バイクに乗っていたので、バイクの性能でテクニカルなコースを曲がっていたと気づかされました。
それに比べて、ハーレーは絶対的な性能は国産スポーツモデルより低い(というかクセが強い)ので、上手く乗りこなすには乗り手の技量が必要。まさに馬。だから鉄の馬って呼ばれるのか!
1人でそうやって納得しながら走っていたのも束の間、海に到着。
瀬戸内国際芸術祭のアートでも有名な坂手港です。
ヤノベケンジ氏のアートが、峠道を走ることに緊張して強張った私の心身を癒してくれました。思わずアートの前で3台揃って記念撮影。※もう1人のお兄さんはお仕事で不参加でした。残念!
ドリンク休憩をし、いざ妻の実家へ。
ゆっくりと寄り道しながら回ったので、約半日かけて小豆島をほぼ1周したツーリングコースでしたが、途中自分の慣れない腕のせいでヒヤヒヤしたものの、大満足のツーリングとなりました。
それにしても、ハーレーは奥が深い。
今まで乗ってきた国産バイクとはわけが違い、簡単に乗りこなせるHONDAのような優等生ではないし、色々と覚えることがたくさんありそう。
その日はどっと疲れてすぐに眠りにつきました。
第3話へ続く!